2023年
定例議会
■3月議会(3月7日)
一般質問
質問する議員も答弁する執行部も、アクリル板の前でマスクを外す人が多かったのですが、私はマスク有で質問しました。花粉症他様々な理由で。13日以降は個人の判断ですが、しばらく続けます。
1 不適切保育について(背景にある配置基準)
2022年11月に静岡県裾野市で保育士による園児への暴行や虐待が明らかになり、3人の元保育士が逮捕されるということがありました。その後も各地で同様のケースが明らかになっています。保育の中では絶対にあってはならない行為や言葉の数々であり大変悲しい出来事でした。また、こういったニュースを聞いて、預けておられる保護者は「うちの園はどうなんだろう」と、不安になったりしたことだと思います。
①不適切保育に関して奈良市は実態を把握しているのか、調査を行ったのか。また、保護者の不安を和らげるため何らかの対応を行ったのか。
②不適切保育と配置基準の関係をどのように認識しているか。
③奈良市の公立園では長年の要望にかかわらず、待機児童の解消を理由に1歳児5対1と3歳児15対1の配置基準が実現していないことについての見解を。
④「こども主体の保育」と一連の不適切保育の関係についてどのように考えているか。
⑤「こども主体の保育」、「子どもの権利や人権保育」に対する研修の取り組み状況と不適切保育をなくすための今後の取組について。
<質問を通じての阪本の意見>
人手が足りなくて十分な保育ができていないというのが現場の実態です。何をして遊びたいか、子どもの意思を尊重する「こども主体の保育」や「こども人権を大切にする保育」を実現していくことが不適切保育を予防することにつながると考えています。そのためには、まずゆとりをもって保育ができる配置基準の見直しが必要です。また、どういう保育がよい保育なのかをしっかり学ぶ研修の機会が必要です。現場からは人権に関する研修が減ったという声を聞きしました。
来年度予算において奈良市は子育て支援に大きく踏み出しました。その動きを支えるためにも、ゆとりある保育環境は必要だと考えます。今は、待機児童対策として「保育の量」を求めてきた時代から、豊かな育ちを保障する「保育の質」を求める時代へと変化をしています。そのことを認識していただきたい。
また、国の配置基準を満たしているからといういつもの理由ですが、保育料に関しては国基準より低額に設定しているわけですから、自治体独自の判断はできるし、国基準は改善できない理由にはなりません。すべての園で本当の意味での子ども主体の保育が実現できるよう、積極的な取り組みを引き続き強く求めます。
2 会計年度任用職員について(議案第27号)
この条例改正案は、フルタイムの会計年度任用職員に対して新たに退職手当を支給しようとするものです。これまで私は会計年度任用職員の処遇改善について何度か質問をし、中核市の中でも大きく立ち遅れている奈良市の現状に対して、改善すべき点として昇給制度、地域手当、退職手当の導入をあげてきました。
<質問を通じての阪本の意見>
退職手当を支給するという大きな判断をしていただいたことは評価をしたいと思います。
3 カスタマーハラスメントについて
「カスタマーハラスメント」とは、まだ聞きなれない言葉だと思いますが、カスタマー、つまり顧客(行政の場合は住民等)からの著しい迷惑行為によって従業員が身体的精神的に苦痛を感じ、疲弊する状況を指します。労働組合(自治労)の調査では、カスタマーハラスメントの発生状況は増加傾向にあり、3/4の職場で発生。迷惑行為を受けた職員のほぼすべてがストレスを感じており、うち2/3が強いストレスを感じています。このため出勤が憂鬱になった職員が6割にのぼり、休職に至るケースも1割を数えていて、このようなことから職場に与える影響は大変大きいものとなっています。
住民対応のストレスからメンタル不調となったり、モチベーションが低下する状況が生まれていることにどのように対応しているのか。
<質問を通じての阪本の意見>
カスタマーハラスメントについて法律による規制はまだありません。「役所によくあること」と見過ごさず、新しいハラスメントのひとつという認識で、組織として毅然と対応する必要があります。マニュアルは対応の指針となるものであり、不当要求行為に対しては対応マニュアルがあることは確認していますので、それも活用することが大切です。
常任委員会
■予算決算委員会総務分科会(3月15日)
質問項目
1.「しみんだより」配布委託にかかわり
2.「産地学官連携プラットフォーム」への参画について
3.フルタイム会計年度任用職員の退職金支給について
4.「コールセンター」業務の委託効果について
5.「地域振興基金」について
6. 指定管理者制度の運用実態について